母の教え

本日は母・スーダラ(仮名)のオシエ。
スーダラは一言で…強引に表現するならば「濃い」人。
顔が、ではない。愛情も濃いし感情も濃い。良くも悪くも。

●世の中に絶対は無い!

これは私が幼い時からずっと言われつづけたことのひとつ。確かに人はいつか死ぬという事以外「絶対」はないのだろう。
しかしスーダラは「絶対に」絶対は無い、と断言していたので子供心に複雑なものを感じていた気もする(笑)。

●じゃあ休みなさい。

高校1年生の頃私はかる〜い登校拒否症状を呈していた。
なんとなく学校に行きたくない、かったるい。普通の母親なら「バカいってるんじゃない、学校に行きなさい!」といいそうなものだがスーダラは違った。
「行きたくないなら行かなきゃいいわよ。」
この言葉のおかげで私は登校を続けられたのだった。自分が親になった今、この言葉の重みを改めて感じてしまう。(私は果たして同じようにどーんとしていられるだろうか?)

●うまく行かなかったら別れたらいいのよ!

なんと!結婚直前にスーダラから言われた言葉だ。
別に彼女は大トラ(夫・仮名)が気に入らなかったわけではない。
「結婚してみなきゃわかんないこともあるし、今は昔とは時代が違う。どんなことがあっても離婚しちゃいけないなんて考えずに・…」のあとにズバっと言い放った。
我が母親ながらアッパレ!だと思ったが(笑)、それが結婚前の娘にいうことかぁ!?というツッコミはしっかりしておいた。

こんな言葉だけをピックアップすると、さぞかし太っ腹!なイメージが沸きそうだがスーダラは反面とてもナーバスな人でもある。
彼女の存在はあらゆる意味で「私」に影響を与えてきたしこれからもそうだろう。

それはそうと小さい時に言われて一番嫌だったのは母の「早くしなさい!」だ。
確かに私はとろかった。ぐずでのろまなカメだった。
でもでも、早く早くと言われるとそれだけでアワワワワになってしまうのが子供なのだ。
しかしだ、私もドラ(息子・仮名)にそのうち言ってしまうかも…。
他にも嫌だと感じた言葉は色々あったはずだが、これ以外はなんとなく忘れてしまった。

子育てって繊細な神経が必要かもしれない、でも何でもアリで大丈夫なのかもしれない。
「とりかえしのつかないことはない。死んでしまうこと以外には。」
敬愛する大江健三郎さんの言葉である。