八ヶ岳(2)

昨夜は焚き火を見つめながらビール、日本酒、ワイン、焼酎お湯割り、ホットウィスキーと飲みつづけ、仲間はどんどんリタイアしていくのに一人目が冴えてしまった私・スミコ。
闇に浮かぶオレンジの炎と、ETの心臓のように呼吸するおき火を眺めていたらいつまでも見飽きなくてワクワクして。(子供?)
これだからキャンプはやめられないのだ、寒くても少々きたなくても水が冷たくて辛くても。

朝食は簡単な野菜&ソーセージ炒めとシチューの残りを利用したリゾット。
大体において野外では男のほうが凝った料理をする(気がする)。
主婦は日頃おさんどんをしているので、外に来てまで料理などしたくない(気がする)。
だから今日から参加の鍋奉行B氏の存在はありがたい。
ただ一つ問題なのは、彼が強烈な雨男だということ。
せっかく今日まで順調に晴れているのに…。
いやしかし今朝はこんなに快晴だ、B氏のパワーも及ぶまいて。

昼前からキャンプ場近くの「バッファロー砦」に出かける。
物々しい名前に似ずこじんまりとした牧場だったが、子供達はひき馬やバギーに乗せてもらって喜んでいた。
うちのドラは車で昼寝をしていたので、お金がかからず親孝行(笑)。
その後、昼食をとりにリゾナー小淵沢へ。
GWの人寄せのためだろう、着ぐるみのうさぎがいたりヨーヨーつりをやっていたり、天婦羅を売っていたりと賑やか。
レストランは人で溢れていたので屋外のテーブルで山菜天婦羅や鱒の押し寿し弁当、つきたて草餅などの簡単なランチとする。
そこでドラは着ぐるみうさぎの虜となってしまった。
うさぎの後をずっとついてまわり、尻尾にチューしたり足に抱きついたりの熱烈ラブコール。
そこまでされてうさぎも喜んだのか?ドラを抱き上げて遊んでくれた。
それを見ていたほかの子供達も抱っこをせがみだしたからさぁ大変。
うさぎは一人なのに、子供はうじゃうじゃ。
必死で対応するうさぎちゃんの姿には悲壮感さえ漂う。
ついにうさぎは失踪した。

しかし動物占いで「粘り強い羊」のドラ、しばらくして戻ってきたうさぎを目ざとく発見し「うーさーちゃーん!!」と叫び駆け出した。
走るスピードは2歳児とは思われず、大トラがついて走っていく。
うさぎと再び熱い抱擁をかわすドラ。
そしてまた次々と集まる子供達。
そのとき大トラが聞いたうさぎちゃんの本音とは。

「また来た…」


続く