万座温泉(2)

万座温泉(1)からの続き

大満足の夕食後、少し休んで私は再びお風呂へ。
ドラと大トラはややグッタリしており先に寝るという。
修業が足らん(?)。
でもおかげでまた一人ゆっくりと入れるのだから文句はもちろんないない。
今度は館内にある内風呂めぐり♪
内風呂といっても、露天が二つと屋内に四つのどれも源泉の違う温泉があるのだから豪華。
ここまでくると何がどこに効くのかなんてわからない。
白い湯、黒っぽい湯、透明な湯、ややぬるめのお湯に熱いお湯、それに打たせ湯まで。
ただ一つ言えるのは、こんなにたっぷり温泉を楽しめるなんて、ほんにまぁ有り難いこっちゃ!
温泉に貪欲な私は、再び極楽の湯へ向った。
夜の極楽も味わわねばなるまいて!(なぜお代官様口調?)

漆黒の闇に浮かぶ白き湯船。
むせるような硫黄の香も天上の楽の音の如き優雅さに思える。
そういえば右手のささくれもすべらかになっているではないか。
なんという即効性、さすがは極楽の湯!(手放しの大絶賛)

部屋に戻ると意外なことに二人は起きていた。
どうやら体は疲れたが眠くはないらしく、それではとテレビをつけると「ヨイショの男」だ。
いいねぇ、ゴロちゃん。
この温泉気分が損なわれない番組だ、月曜9時じゃなくて良かったこと。
それにしても部屋がくさい。
否、親子三人がクサイのだわ!

強烈な硫黄泉にみっちり浸かった私は最もクサイ。
でもいいの、服にもしみて数回洗わなきゃとれないほどのニオイだけどいいの!
ドラがまた「たまごのニオイ」とつぶやいている。
いいえドラ、それは「幸せのニオイ」なのよ、ふっ。
…ちょっと湯あたり。

しつこく次回に続く。