僕がうまれたとき、どう思った?
これは、昨日草なぎさんが…いえ中村秀雄(役名)がドラマ(僕の生きる道)の中で母親に問いかけた言葉。
病院の公衆電話で話しているシーンで、草なぎさんの表情にカメラは吸い寄せられて行く。
あまりにもその表情の変化が胸に迫ったので「全てを語って欲しくない」タイプの私だけど、この時の母親の言葉は気になった。
ドラマのラスト近くそれは語られた。
「やっと会えたね、って」
「それから、この子のためなら自分の命は捨てられる…そう思ったかな」
そして中村秀雄の胸中の言葉が続く。
「僕に自分で死ぬ権利なんてない。」
こんな直球ストレートなセリフなのに。
他の誰かが演ったならば、こんなふうに心の奥深くには届かなかったであろうセリフなのに。
役者クサナギには参りました、上手いとか凄いとかじゃ足りない。
降参。
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ドラが生まれた時、私が思ったことは。
「苦しい思いをさせたのにちゃんと生まれてきてくれてよかった、ありがとう。」
だったな。
「ホラあなたが頑張らないと(赤ん坊の)心音が止まりそうなのよ!」と助産婦さんに言われて、必死で深呼吸してもなぜか息が吸えなくなってしまった分娩台。
その結果酸素マスクまでつけられてしまったけど、今この子のためにできるのは息を沢山吸って産み出す事だけ、どんなに痛くてもどんなにみっともなくても「この世」に無事に届けたいという気持ちだけだった…っけなぁ。
そんなお産だったけど「安産でしたね」と言われたのよねー、はははは。
じゃあ難産って一体どんなだ!?と思ったことを覚えているさ…。
この時のこと、機会がなくて書けなかったけど今日書けて良かったな。
ちなみに大将はうろたえることもなく、いつものようにおどけた顔で分娩室に入ってきて私とドラにこう言った。
「ハロー!」
なんというノー天気なヤツだ!と思ったさ。
でもその逞しさをドラにたっぷり伝えてやってくれ…とも思ったさ。
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それにしても医師役の小日向さんが神様のようだ(泣)。
「1年て、28年よりも長いですよね」
「そうだよ」
背中に羽が見えた(さらに泣)。