ドラの夏

スマコンレポの途中ですが、一度ティーブレイク(番外編を書いてあまりにコッパズカシイもんで…ほかの話題でお茶を濁してみようかと、ほほほ)。

私の夏は7月13日に来たわけだが。
ドラ(息子・仮名)の夏は今日突然やってきた。
毎日行く公園で蝉がようやく元気よく鳴き始めたのだ。

ドラは嬉しそうに公園の木立を見上げて「夏がきたねぇ♪」とよろこぶ。
「あっちぃねぇ」と母は返す。
平和である。

この7月は、個人的にはスマでいっぱいいっぱいだったが(ホント、申しわけありません!って感じだ)世間的には本当に辛い事件が多かった。
特に長崎の12歳男子による4歳男子の殺害事件は悲惨の極みだ。
この事件は6年前の酒鬼薔薇事件とともに、ずっと気持ちに沈殿するだろう。
子供が子供を殺害する。
それがどういうことなのか理解できないでいる。

子育ては毎日の積み重ねだ。
マニュアルどおりになんかまったくいきはしない。
親とはいえこちらだって未熟な人間だから、わからないことだらけだし失敗もする。
根底に愛情があれば大丈夫だろうと思っていても、何かのキッカケで子供に「加害者となる少年」に近い感情を植え付けないとも限らない。
どんなに慈しんでいてもいつなんどき「被害者となる少年」の道をたどらせてしまうかわからない。

そういうことを考えているとある種絶望的な気分に襲われる。

だけどもドラは毎日あっけらかんと笑い喋る。
「お台場にいきたーい!」
「え?どうして?」
「すまっぷがうたってるんだよ、お台場で!」

…ホントかよ、それなら母も行きたいよ…。

「7月のあとはどーして8月なの?夜のあとはどーして朝なの?♪抱きしめ合うのにシャツはいらない♪のはなんでなのぉ〜!」

…禅問答並みの難しさだぜ…。(最後のはスマの歌を聞いていたときの質問っす。)

散歩の時は必ず私の手を握り締めて歩く。
こんな時間がずっと続く気がしていても、きっとすぐに通り過ぎてしまうのだ。

夏の公園は暑い。
陽のあたる砂場なんてサウナのようだ。
すべり台は狂ったように光を乱反射する。
蝉は必死に鳴きミミズはぐったり日陰をくねり、蝶はふらふらと舞い飛ぶ。

私自身はあまり幼少期のハッキリとした記憶がないのだが(忘れたい事が多かったからかもしれない)、ドラにはこの夏の風景を体の何処かで覚えておいてもらいたいな…と思う。