無理と修羅場

とある人から唐突に無理な話をもちかけられ、断るしかないのだが直接それを伝えるのも憂鬱…な出来事が降って涌いた今日。

とにかく丁重にお断りせねばと腹を括り、ドラに
「ちょっとママは大事な電話をするから静かにしててね」と頼んだところから思わぬ修羅場になってしまった。

「いやだー!ドラもお電話でお話するー!」
ドラは大変な電話好きなのである。

「ドラの知ってる人じゃないから。ちょっとの間だけ待ってて」
「いやだー!待ってないー!邪魔するー!」

こうなると手がつけられない最近のドラ。
わめき叫び地団駄を踏み、小さな猛獣となって噛みつかんばかり。

聞き分けが悪いほうではなかったのだが、この頃少し我侭が酷くなっている。
これは一度ちゃんと言い聞かせ、躾をせねば…とやっきになったのがいけなかったのだろうか…益々嫌ダ嫌ダを連呼し、強情な瞳で
「言うこときかないー!絶対きかないー!」修羅場は広がる…。

ついにドラのお尻をぶってしまった。
今まで頭を小突く程度のことはあったが、本格的に叩いたのは初めて。
ドラは吃驚し、さらに泣く(そりゃそうだ)。
しかし「ごめんなさいぃ〜」としゃくりあげながら謝ったので「わかればいい、ね?わかったね?」と抱きしめたものの、やはり後味の良いものではない。

言って聞かすというのは難しい。根気良く説明しても上手く行くとは限らない。
すべての我侭を許すような子育てはしたくないし、かといって今日自分がしたことに100%の自信があるわけではない。
子育てにマニュアルなし、絶対正しい方法なんてないし同じことをしても子供によって受け止め方は違うだろうし。

うーむ。しかし元はと言えば無理をいってきたヒトがイケナイのだ。
と♪人のせいにして…思いきりへこむ毎日だけど♪な未熟モンである。

まぁドラはその後ケロっとしていたし問題ないものと信じる。
「さっきどうしてお尻ぶたれたかわかる?」と確認したら
「だってそれはね…ワガママいったから…」と多少は神妙な顔で答えていたしな。
あまりこの話題を引きずるのもいかんと思い、話を変えた。

「ところでさ。猫のしんちゃんはどうしてしんちゃん?慎吾ちゃんのしん?」
「ちがうよー!それはね、トイレットペーパーの芯!」

うそっ!!
ますます不思議なネーミングセンスだ。

幼児とつきあうのは骨が折れるが楽しみも多い。