透明人間の蒸気(ゆげ)を観た その1

もう4月だ!なんてことだ!ドラの入園式までに準備しなければならないものが手付かずだ!日記なんて書いてる場合じゃないっす!でも観劇の記憶がどんどん薄れてしまう!感激の記憶はぜんぜん薄れないんだけども!なんて言葉遊びしてる場合じゃないっす!うぃ〜っす!

「透明人間の蒸気」@新国立劇場
作・演出=野田秀樹
キャスト=宮沢りえ阿部サダヲ野田秀樹手塚とおる高橋由美子、秋山奈津子、池谷のぶえ六平直政 ほか

ものがたり:天皇の勅命により「20世紀で消滅してしまうもの」を収拾する華岡軍医(手塚)・愛染かつら看護兵(高橋)らは「20世紀の人間」のサンプルとして選んだ結婚詐欺師の透アキラ(阿部)を追う。アキラは逃げ込んだ鳥取砂丘で三重苦のヘレン・ケラ(宮沢)と出会う。土産屋を営むサリババ先生(野田)と暮らしているケラは目が見えないのに、透明人間になってしまったアキラだけ見ることができたため彼を神様だと思いこむ。アキラとケラ、そしてアキラに騙された人々(六平・秋山・池谷)達も仲間に引き入れ見世物小屋で一儲けしようと企んだサリババによる芝居が始まった…。

ざっとしたストーリーの導入部だけを書くとこんな感じだ。
登場人物の名前からしてふざけている。サリババ先生って…(笑)。
洪水のような言葉遊びとユーモラスな動きが伸びやかで、かといって軽いばかりではないから常に頭をフル稼働させる必要もあり、ノダの芝居とはこんなに楽しく刺激的なものだったのか…と冒頭部分からひきこまれる。
実はもっと深刻で重厚な雰囲気なのではないかと勝手に想像していたのだ。

いや、実際にテーマは深いし重い。
奇跡の人、日本の神話、黄泉の国、天皇、戦争…そういったモチーフが散りばめられ痛烈な批判精神が伝わってくるのだから、観る方もただ笑っていればすむものではない。
笑いながらも目を凝らし耳を澄まして、舞台から伝わる作品の蒸気をあますところなく吸いこみたくてしょうがなくなる。

でも難しい!
ノダさん頭がよすぎ!
知識と考察が深すぎる!
でも表現はポップというか決して押しつけがましくないというか!
なんて素敵!
(また惚れてるよ…スマとは別ジャンルですが、ここにもいました魅力的なオトコがっ!)

その2へ続く