ドラと見るSMAP その1

昨日は三連休明けだったというのに、ドラの幼稚園はまたしても「お疲れ休み」だった。
先週の土曜日に運動会があったためだ。
ったくよー。お疲れなのは母親なんだってばよー(やさぐれた)。
明日は遠足、するってーとー何かい?明後日はまたお疲れ休みかえ?
あーはーはーはーはー(こわれた)。
まぁええわいなぁ、母は名のみのスミコでありんすから。

天気がパッとしなかった昨日はドラはまったりと部屋で遊んでいた。
一昨日に録画しておいた「飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ」をどうしても見たかった名のみの母は、ドラの様子を横目で気にしながら再生。
日曜日の「忘文」でさんざん号泣した後だったので(お子さん達へ綴られた言葉を吾郎さんが淡々と朗読なさっていたんですもの…)どんだけ泣いてしまうんやろか?と警戒していたのだが。

子供が側にいてはドラマの世界に集中することはそうそうできない。
ドラときたら(無理もないことだが)「あれぇ?どーしたの、ゴロウちゃんケガしたのー?」「わーゴロウハカセだッ!(白衣姿を見て)」なんぞとぬかしよるので「んーと、これはドラマでね。吾郎ちゃんはお医者さんの役をやってるんだよ、お医者さんだけど病気になっちゃうの」と簡単に説明。
あまり興味を惹かれなかったらしく、ドラはプラレールに没頭。よしよし。

そうなるとこちらものめり込めるわけで。(以下ネタばれあります)

何しろ吾郎さんが美しい。
単に見目麗しいというのではなく、井村和清さんの精神を体現しているかのように柔らかく繊細で、同時に凛として強い美しさだった。

子を想い妻を想い親を想う。
あの若さで死を受容し、残されたものたちの幸せを祈る。

井村さんの手記の素晴らしさは勿論のこと、その手記を恐らく殆ど損なうことなく演じてくれた吾郎さんに涙がこぼれた。
吾郎さん、いつの間に…。
いやー失敬な話だが吾郎さんの演技にここまで白旗を揚げたことはなかった気がする。

手記の持つ真摯で気高い魂に導かれたのかもしれないよね、吾郎さん。
本当によいお仕事をなさいました。よきものを見せていただいてありがとう!

当たり前のこと。
木更津キャッツアイで言うところの「普通」。
その尊さ。
ああそうだよな、そうなんだよなと居住いを正しつつ。

声を殺して泣く母を振り返ってドラが言った。

その2へ続く