あんなことこんなこと あったでしょう…

昨日はドラ(息子・仮名)の卒園式。
受付で手作りの招待状を渡された時点から早くも涙腺が…。

式次第と卒園の歌が印刷された青いカード。
表はチューリップの折り紙とシールで彩りよく飾られ。
裏表紙にはへったくそだけど一文字ずつゆっくりとしたためられたと思しき平仮名が並んでいた。

「ままへ いままでありがとう りょうりをつくってくれてありがとう かれいらいすがおいしいよ」
(ドラの字は「い」と「り」の判別がつきにくいため「かれりらりすがおいしりよ」と読めてしまうのがナンともはや。)

かれいらいすなぁ。
もう何度作ったかわからんもんなぁ。
インド人もビックリなほどカレー好きなドラのために、ピーマンもほうれん草もセロリもオクラもこっそり刻んで放り込みたんと食べさせてきたもんなぁ。

ダメだダメだ、かれりらりす如きに泣いていたら身が持たん。
卒園時入場、園歌斉唱、理事長のお話、修了証書授与。
なんとか堪えた。
おわかれの言葉。
…決壊。

春のことです、思い出してごらん。
夏のことです、思い出してごらん。
秋のことです、冬のことです…あんなことこんなこと、あったでしょう。

あったです!
いろんなことが!
それぞれに香ばしいスパイスになってくれて!
かれりらりすがおいしりよ!

幼稚園で過ごした2年は今のドラにとっては人生の1/3。
それは私にとっての13年以上に匹敵する。
その日々が本当に楽しげであったことは、親にとっては何よりの喜びだ。

卒園アルバムに記してあった夢。
サッカーや野球の選手、宇宙飛行士に体操の先生にお花屋さんにケーキ屋さんなどが圧倒的多数であったがドラはやっぱり「さんたくろーす」。
「うるとらまん」や「にんじゃ」もいたことに少し安堵。

先生からは「いつもにこにこえがおのドラくんは、おともだちになにかあるとしんぱいしてすぐにおしえにきてくれました。おおきくなったらせいぎのみかたのさんたくろーすかな」と書いて頂いた。

当てにならない正義の味方は、お友達との別れを惜しむ風でもなく「おなかすいたー!」と一声を叫び、笑顔で幼稚園を後にした。

ランチはカレー、ではなくて。
ホテルのランチビュッフェでささやかな家族の宴。

帰り道、木蓮の蕾に目を細めているとドラが「あれは大豆?」

…大豆カレーも良かね。
これからも色んなカレー作るけんね。

大きくおなり。