今更ながら…「ロープ」を観た その2

「その1」の続き。

全体のストーリーや登場人物などについて殆ど語らず、自分の感じたことを羅列しているだけの甚だ不親切な感想文で毎度ごめんなさい。

役者さんについて、これまた極めて個人的な意見を書くと。(敬称略)

宮沢りえ、素晴らしい。
透明人間の蒸気(ゆげ)で初めて生身の彼女を見たときには、その人間離れした容姿(華奢で眼と肌がことに美しくて本当に透きとおるよう)に圧倒された。
今回は役柄が‘コロボックル’というお茶目な妖精めいたものだったためか、演じている彼女は綺麗という印象より可愛らしい道化のようだった。
終盤にさしかかり重要なシーンで長台詞を滔滔と述べるところなどは圧巻であり、声は若干掠れていたがその滑舌と響きのよさ、強い説得力には恐れ入った。
そしてカーテンコールで登場した(役柄を離れたところの)ご本人の透明感といったら…。

いつかまた、彼女の舞台を絶対に観たい。

藤原竜也は肌荒れが気になった。(いきなりそれかよ…)
いえもう、演技はもう、だってもう、天才だもん。
天才なんていう言葉は失礼なんだろうな、凄く努力なさってるんだろうけれども、鍛え上げられた舞台俳優としての堂々たる姿は揺るぎないというか…童顔に騙されるな!この人は老練な役者なのだ!と思い知らされるわけで。

渡辺えり子、うーうーうーうまいー。
太っててあったかみがあって面白い上に凄みがあるって西田敏行みたいー。

橋本じゅんも好きなんだよなぁ、外さないよなぁ。
相変わらず役者・野田は(もう50歳を越えているというのに!)動作が機敏だなぁ。

などなどなど。

今年も何本か、舞台を観にいけると思うのでその際にはしかと眼をひらき色々吸収したいと思う。
そこで感じたことを、出来るだけ書き残したいと思う。
そうしないとどんどん日々に埋もれてしまうから。

去年観ることができた舞台のうちの何本かが読売演劇賞に選ばれていた。

大賞・最優秀男優賞は段田安則、最優秀作品賞が「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?」、同女優賞は寺島しのぶ(書く女)、そして杉村春子賞(新人賞に相当するらしい)を剛が受賞!

おめでとうございます。

そういったものを生で味わう機会に恵まれ有難いことこの上なし。
感謝して、なにしろ身体だけは大事にしましょう、それじゃまた…と最後はスマ名曲集で無理やり締めくくり。