周期性嘔吐症ってなに?その2

(↑からの続き)

タクシーを飛ばして着いたT中央病院は今日も混んでいた。
やっと順番が来て担当のH先生に診ていただく。

顔色が悪く朝から何度も吐いたこと、起きてすぐに腹痛を訴えたことなどを話すとH先生が「周期性嘔吐症かもしれませんね」と仰る。
聞き覚えのない病名に「?」という顔をしていたら「ひどく疲れたときなどになることがあるんですよ」と説明され合点がいった。

昨日学校から帰ってきた途端、近所の公園に飛び出していったドラ。
クラスの友達と約束したんだーと元気よく出かけ、2時間以上たっぷり遊んで帰宅したときには全身砂まみれだった。
「Yくんにミートボールそっくりって言われたー」とやや憤慨していたものの(確かにそっくりだ、ドラはまんまる顔だから)、相当楽しかったようで母としても嬉しかったのだが。

そうか、疲れが祟ったのか。
念のため尿検査をしてみると、ケトン尿という結果でまさに周期性嘔吐症であるとのこと。

「ゆっくりしていれば治ることもあるんですが、水も吐くくらいなら点滴のほうがいいですね…劇的に良くなりますし」とH医師。
朝から何も栄養を摂れていないことも心配だったので、少し戸惑いながらもお願いすることに。

7歳にして点滴初体験のドラも神妙にしている。
物珍しそうに点滴の道具を眺め、それでもしんどそうだったのは最初の15分くらいか。
「劇的に良くなる」という言葉の意味がよーく分かったのが20分を過ぎたあたり。
顔色がどんどん良くなり目の輝きが戻る。
じっと寝ているのが退屈らしく頻りに手足を動かす。
「きょうはさんがつじゅーよっかなのに、ママになんにもかってあげられなかった」と滅法可愛いことをぬかしやがる。

ここまでは良かったんだがなー。
「ねぇまだおわんないのーねぇねぇー」と1分おきに文句を言い始めた。
そりゃ2時間半かかる点滴だもの、アンタもーちっと辛抱強くおなりー。
まったく辛抱強くないドラは「ねぇねぇたいくつーしりとりしようよー」と喘息も完治しない虚弱な母におねだり。
咳をこらえつつ果てのないしりとりをしていたところにH先生がいらして「もうすっかり大丈夫そうだね」と40分ほど早く点滴を切り上げて下さった。
はぁ助かった。

10歳くらいになれば完治することが多いというこの症状、気長に付き合うしかなさそうだ。