少数派

随分前に塩野七生さんのサイレント・マイノリティという本を読んだ。
面白かったという記憶があるのに中身を思い出せない。
物忘れの激しい私としては珍しいことではないが、やはりこれは憂うべきことだ。
探してもう一回読もう。

というのは前置きで、今日のタイトルを少数派と付けたのはドラ(息子・仮名)の話。

ドラはゲームを持っていない。
恐らくクラスメートの8〜9割は所持している。
しかしそういう友達を羨ましがるということも特にない。
どうしても欲しい!と言われれば考えなくちゃいけないんだろうな…と思っていたのだが、今のところはあまり興味がないようなのだ。

そして乳幼児の頃からライダーものや男子に人気のアニメを見たがらない。
幼稚園や小学校でポケモンが流行ってもドラはドコ吹く風、であった。
なんとかレンジャー(題名不明だが戦隊もの)を大将(夫・仮名)が一緒に見ようと誘っても、つれないそぶり。

この2点だけでも相当少数派だと思われる。

彼の好きなものは電車・音楽・西遊記
おっと、西遊記好きは堂々の?多数派だな。
しかし自分から「ピアノを習いたい」と主張する7歳男子は、かなり少ないと思う。

ただの気まぐれかもしれないし、習い事を安易に増やすことはしたくなかったのでしばらく様子を見ていたのだが、その思いは強まるばかりのようだったので体験レッスンなるものを昨日受けてきた。

音符も読めずこれまでちゃんとしたキーボードに触れたこともないまっさらなドラである。
そんなレベルで連れて行って大丈夫かと少し危ぶんでいたが、流石は有名なヤ○ハ子供の音楽教室
レッスンが終わってドラに「どうだった?どうする?」と訊ねると「楽しかったよ!もちろんやる!」と既にやる気200%だった。

あーまたお金がかかる…とつい考えてしまうチンケな母。
そのあとで瀬名くんとか千秋先輩とかきしんちゃん、とかを頭に浮かべる爆走妄想族でもある母を、どうか許して欲しいドラよ。

出来る範囲で、好きなことをしなはれ。
少数派でもよか。
といってもグループレッスンのメンバーは小1男子2人とドラの3人になったので、あながちマイノリティでもないのかしらん。

なんでもよか。
好きなことがあるのは幸せなことだ。

一生ロボットいじってろ!と言えるかーちゃんに私はなりたい。
(あのドラマを見ているのも相当なマイノリティかと…。)