「私は貝になりたい」を観ました

先ほど観終わり、頭も胸も痛くなりながら帰ってきました。
もうすぐドラ(息子・仮名)が帰宅するので今日はあまり長々と感想を書けません。
だからせめて少しだけでも。

いい映画でした。
辛いし苦しいし救いがないのに、そんな映画は決して観たいと思わないタイプの私なのに、心から観て良かった…いえ、みせていただいて良かった、ありがとうございました…と思いました。

中居さんが9キロもダイエットしたとか、全国行脚をし何百もの取材を受けて宣伝活動をしたとか、そんなことはどうでもいい。
(常人にはできないことだと頭は下がりっぱなしですけど。)

徹子の部屋で徹子さんが仰っていた言葉が、しみじみとわかる気がします。

「私が一番感銘を受けたのは、あなたの演技も素晴らしいんだけど、なによりもあなたが、これをやろう!とあなたがお思いになったことが一番凄いことだと思うんですよ。今度のあなたの役は何にもいいことないんですもんね、格好もよくないし…そして戦争がどんなに悲惨かと…平和がどんなにありがたいか…こんなに何もいいことない映画も少ないと思うんですけど。でもたくさんの人に見てほしいんです。」

そうなんです、徹子さんの仰る通りでした。
本当に平凡な一般庶民でカッコよくもない男をひたむきに演じている中居さんがいました。
身を削って、精魂を込めて、この作品を作りたいと思った気持ちは、たぶん私なんかが想像できないほど純粋で高邁なものだったんだろうと改めて感じ入りました。

ぴったんこでピン子さんもこんなことを仰ってました。

「私がこの映画を観て中居さんに感動したのは、実に無垢だね。白だった。染まってなかった。そこが豊松だなと思ったの。だから私は中居さんから実は学んだね、素直さってこと。役者としての素直さは大事。この人は凄いなって思ったね。」

別にいま中居さんを絶賛しようと思って書いているわけじゃないんですよ…結果的にそうなってますけど。

でも私も、ぜひ多くの人にこの映画を観てほしいなと思っています。
中居さんが出てるからとかじゃなくて。
エンドロールまで座って見届けてほしいと思っています。
ミスチルの挿入歌に耳を傾けてほしいと思っています。
かすかな救いの中で感じるものを温めてほしいと願います。

なんだかわかりませんが私は、帰ったら家族に温かいシチューを作ろう…と思いました。