母のこと(その10)

先週の土曜日、友人に誘われて東京ドームに行ってきた。
WBC予選・日本対韓国を幸運にも見られたのだ!
喪中なのにいいのだろうか…という気持ちも少しあったのだけど、家族や友人に背中を押してもらい思いきり楽しんでこれた。

生でスポーツ観戦するのは随分久しぶりだし何と言っても大一番だし、球場に行く前からワクワク。
実際に東京ドームに入り(スマコン以外でここに来るのは15年ぶりくらいかも)、満員の応援席に着いてみると鼓動がさらに速まる。
そして試合開始直後、第一打席でイチローが打った!
そこから後はもう、血湧き肉踊る数時間=興奮の坩堝。
あたしゃ幸せ者です。

母が亡くなり明日でちょうど三週間。
心身ともにそれ以前の生活に戻りつつあるが、すっかり同じというわけにはいかない。
それが、身近な人がいなくなるということなんだろう。

それでも元気に笑っていられることが嬉しく有難く、きっと母も家族のそんな姿を一番望んでいるはずだ。
心静かに追悼することも、多分喜んでくれると思う。
まだ亡くなった当日のことまでしか書いていないトロさだけど…私らしくのんびりと追悼させてもらおう。

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お通夜が翌日(18日)なのでその夜は仮通夜ということになる。
具合の悪い甥っ子二人は義兄に連れられひとまず自宅に戻った。
斎場に泊まるのは父・姉・義兄・私の四人(と母)である。
両親や姉と一つ部屋に布団を並べて寝るなんて何年振りだろうか。
一緒に住んでいた時でも、ある程度大きくなってからは子ども部屋で姉と二段ベッドを使っていたし。
今、我が家ではドラを真ん中に三人川の字で寝ている。
実はそれも貴重な時間なんだな…とかみしめながら床を延べる。
(その夜ドラは家で一人、帰らぬチャンをじぃっと待っていた。いや大将も頑張って通常よりかなり早く帰ってくれたのだが、いつも私にべったりの甘ったれドラには一人の時間がとてつもなく長く感じられたことだろう。良い経験だ!)

目も冴えていることだし寝ずの番をしようと思っていたが、さすがに明け方睡魔に襲われ少しだけ眠った。
形式にこだわる母ではなく、今は便利な螺旋型のお線香もあって‘線香を絶やす’心配もあまりないのだから、眠らない!と頑張る必要はない。
ただ私はやっぱり心配症で気にしぃで神経が細っこいのかもしれない。

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