一周忌 その2

(その1からの続き)

なんといっても庭に面した檜の露天風呂の存在感が大!
こんな贅沢は生まれて初めてなもんで大興奮。
箱根辺りだったら軽く倍以上するに違いないが、有難きかな九州ローカル線の旅。
そして夕食も朝食も、質量ともに超一級…。

桜ポークとカニしゃぶがメインの夕食は、前菜・お造り・煮物・焼き物・箸やすめ、揚げ物・デザートもすべてハズレなし。
く、苦しい…と言いながら冷酒をぐいぐい飲み、健啖家の父が「流石にこれ以上は無理だ」と言って残した牡蠣フライ&ローストビーフまで平らげる大食い夫婦。

朝食膳がまた凝っていて、釜炊きご飯に豪華鯛茶漬けセット、炭火で焼く一夜干し、ふわふわの卵焼きに引き上げ湯葉のお味噌汁…といった具合。

食後にはコーヒー&パンのサービスまであって(もう入らんがな)、土曜の夜から人間フォアグラとなり果てている私たちにトドメを…。

せっせと温泉にも入り(宿の温泉も数種類あって楽しめた)、ドラと大将なんぞは朝食後も部屋の露天風呂を堪能して、アルカリ性のお湯でお肌つるつる(お腹はパンパン)。
想像以上の宿で、父との小旅行が思い出深きものになったことに感謝。

10時前にチェックアウトした後は、約2時間電車に揺られ福岡空港に到着した。
福岡―成田便というものを初めて体験。
うちまでは羽田より便利かと思ったが、広い成田空港の端っこに着いたので到着ロビーまでバス、しかも家までの電車が出たばかりで待ち時間が長くなり帰宅したのは夕方遅く。

長距離移動と温泉疲れと食べ過ぎ?でグッタリし、早々に布団へ倒れこんだ。

一周忌法要のための帰省だったはずが、遊行三昧でスマン母さん。
でも美味しかったー!
父や姉家族とたくさん喋れて楽しかったー!
天国の母もきっと「あんたたちばっかりズルイ」とか言いながら笑って許してくれるだろう。

父には本人希望の品(ゴディバ)も渡せたし、大学受験真っ盛りの甥っ子Uちゃんの第一の朗報も聞けたし、甥っ子Hくんは今週末とある音楽祭に出るらしいし(なんとボーカルで!)、明るい未来を信じよう。
不況の波がすごい勢いで押し寄せ、本当は温泉宿になんて泊まってる場合じゃない給料カットが目前に迫っているけども。

この一年は、とてもとても速かった。
スピードが速かったけれど密度も濃くて、振り返れば去年の今日は遥か昔のことのようでもある。

続く