急変する天気 その2

私がそれを知ったのは、11月下旬にあった懇談会でのこと。
担任のK先生から「隣のクラスがここ一週間ほど落ち着かない状態になり、自分や教頭先生でフォローしているが、そのためこのクラスに自習してもらうことが増えてしまっている」という報告とお詫びがあったのだ。

まったく知らなかったので言葉を失ってしまった。
K先生は「学級崩壊」という言葉も具体的な出来事も口になさらなかったが、真剣に対応し考え抜いている様子が見てとれた。

実は隣のクラスの担任は、以前も数回同じことをやらかしている人らしく(敢えてやらかす、と言いたい。小学校でクラスが立ち行かなくなる原因の大半は担任にあると思うから)、保護者の中には「またあの先生か…」という顔をしている人たちもおられた。
現状をある程度把握している方もおられたようだ。

ドラのクラスももうひとつ別のクラスも非常に和気あいあいとした雰囲気なので、その学級崩壊してしまったクラスの子供たちは「なんで自分たちだけ?」と悲観的な気持ちになってしまっているんではないだろうか。

騒いで授業を妨害する子供たちが何人かいたり、担任にまったく従わなかったり、その他にも色々問題があるようだが詳しいことはわからない。

K先生は「子供たちからあれこれ聞くより自分がちゃんとお話したほうが良いと思って…とはいえお話できないこともあるんですが…このクラスの子たちも大体状況をわかっているでしょうけど、しばらくおうちの方には言わないでくれるかな?と言ってありました…すみません」と苦しげに仰っていた。

デリケートな問題だからなぁ。
今は、やたら先生に文句をつけるクレーマーも多いし子供の前でも平気で担任を悪く言う親もいる時代だ。

それにしてもあのお喋りなドラが、今回のことはまったく私に話さなかったというのがちょっと驚きだった。
先生との約束を守って黙っているなんて偉いじゃんか。
それだけ先生を大事に思っているということで、こんな事態にアレだけど私はその点は少なからず感動した(どっかで聞いた台詞)。

懇談会から帰宅すると「何の話だった?」といつになく何度も聞いてくるので、やっぱり肩の荷?を下ろしたいんだろうかと思わんでもなかったが、クラスの保護者間で「しばらく私たちも黙って見守ろう」となったので、特にそれには触れずにおいた。

ちょっと訝しげなドラであった。

続く